雨が降りそうなとき、レインウェアを持っているのに、ヒトはなぜかレインウェアを着たがらない。その原因と対策を考えると、ある答えにたどり着きました。いわゆるレインウェアの紹介とレビューです。
ヒトはなぜレインウェアを着ないのか
好き好んで雨に突撃するヒトは少ないでしょうが、予期せぬ雨に打たれることは残念ながらあります。通り雨だったり、日程の都合上どうしても走らないといけなかったり。雨の中のツーリングは楽しいとは言えないし、危険が伴います。しかし、バイクに乗っている限り避けては通れない宿命。
ある日、あなたは「もしかすると通り雨に合うかもしれない」「今日は雨に打たれる気がする」「何日も走るから備えておこう」などの理由でレインウェアを持参したとしましょう。これで濡れネズミになることは回避できそうですね。そしてツーリング中に雨雲レーダーを確認すると案の定、ルート上に雨雲があります。避けては通れそうにありません。
あなたは今すぐレインウェアを着ますか?それとも雨に打たれてから慌てて着ますか?
私は違います。持参していても着ません。
着ようと思ったときには濡れネズミに化けてしまっているからです。みなさんも似た経験がないでしょうか。なぜこのような痛ましい現象が起こってしまうのか、原因を考えてみました。
原因その1 雨が降らないかもしれない
天気は生モノ。予報は外れるもの。まさか自分が雨に打たれるわけない。
そんなことを思っていると大体打たれます。
原因その2 自分だけ着るのが恥ずかしい
一人レインウェアを着て目立ちたくない。降らなかったとき恥ずかしい。
降ったときは逆に笑ってやれ!なんて思ってると降りません。
原因その3 面倒だしデザインがカッコ悪い
バイクを降りて荷物を開き、カッコ悪いレインウェアを着る。すべての動作が面倒。
濡れたほうが面倒なのに。
レインウェアを着る気になれる対策とは
「雨は降らないかも」っていう浅はかな考えは改めるしかありませんが、それ以外はとても簡単に解決することができます。それは、着たくなるようなレインウェアを見つけることです。オシャレで脱ぎ着しやすいレインウェアなら雲行きが怪しければすぐに着たくなるはず。
そして、レインウェアは雨具の用途だけではなく防寒対策にもなります。長距離ツーリングをしていると思っていた以上に冷え込むことがあります。そういったときにも活用できるので「気軽に着れるレインウェア」はとても重要なポイントではないでしょうか。
そんなオシャレでバイクでも使えるレインウェアなんてあるのか?
レインウェアの探し方 5つのポイント
バイクは徒歩より過酷な状況になるので求める性能はどうしても高くなってしまいます。いくらオシャレでも水がしみ込んでくるなら着ませんよね。オシャレは我慢といえども限界がありますから。
まずはどの程度の性能が必要なのか優先順にまとめました。
耐水圧
どれくらいの水圧まで耐えられるかを表す数値です。一般的に小雨~普通の雨で2,000〜4,000mm/㎠、大雨で10,000mm/㎠、嵐で20,000mm/㎠とされていますが、走行中のバイクにはさらに圧がかかっているので、10,000mm/㎠以上をオススメします。
透湿性
内側の湿気を逃がせる数値です。これが低いと汗などで蒸れて不快な気分になります。5,000g/㎡/24h以上のものを選ぶか、ベンチレーション(通風口)付きのものを選びましょう。
脱ぎ着のしやすさ
屋外で着ることが多いのでパンツの裾が大きく開くものを選んだ方がよいでしょう。靴を脱ぐのはおっくうですから。ジャケットの上から着るので1サイズ大きいものを選ぶのも重要。
走行時のバタつき防止
袖や裾、フードがバタつくとわずらわしいだけではなく、風の抵抗を大きく受けるので体力も削られます。余った生地をベルトなどでまとめる機能があるといいです。
コンパクト
バイクの積載量は限られているのでコンパクトに越したことはありませんね。
カゲモトが見つけたオシャレなレインウェア
カゲモトの理想
それは、バイク向きの性能とオシャレさの両立。
私達は連泊ツーリング中に雨が降ったら、開き直って観光することもあります。なので、バイク向けの性能は妥協できませんが、バイク乗りっぽくないデザインも重要。
高性能でオシャレなレインウェアが欲しかったのです。
Rentoto WP コンパクトセットアップ
その理想を叶えてくれたのがこちら!
ポージングはさておき、バイク用レインウェアっぽくないデザインとくすんだカラーがなんともオサレさんじゃないでしょうか。カラーは私たちが着用している「ダックブルー」「テラコッタ」のほかに「アイスホワイト」「グラスグリーン」が選べます。
気になる性能も耐水圧は15,000mm/㎠、透湿性は5,000g/㎡/24hと問題ないレベルで、パンツの裾には大きなジッパーと面ファスナーで靴を履いたままでも脱ぎ着がしやすい。フード付きですがベルトで固定可能なのでバタつきません。収納ポーチが付属されていて収納するとφ14×24cm。パンツだけでもくるくるっとポーチ状にまとまるポケッタブル仕様でW22×H18cmになります。
聞きなれないメーカーなので不安ですか?
Rentotoとは
あのHondaが展開しているアパレルブランドでレントトと読みます。【rento】と【to】を合わせた造語で、 rentoはフィンランド語で「気楽な」「堅苦しくない」「さりげない」という意味。toは「ちょい足し」という意味があります。つまり、「バイクなのに緩い」「バイクなのに普段着っぽい」というのがコンセプト。
レビュー
●防水性
2年ほど使用していますが雨が染み込むことはありませんでした。ただし、高速道路上での推奨耐水圧は20,000mm/㎠以上。高速メインの使用には向いていないかもしれません。
●透湿性
走行中は快適ですが、歩き回ったり気温が高い時期は少し蒸れます。
●デザイン性
コンセプト通り、普段着のように緩い感じで着れるので上着だけ着て街歩きをしても気になりませんでした。普段着としても好んで使用できるほど洗練されていると思いました。
●使用感
立体裁断のおかげで運転中もどこも突っ張るようなことはなく快適に運転ができます。脱ぎ履きもパンツのすそが大きく開くので靴を履いたままでも簡単。すそは面ファスナーなので絞ることもできて便利でシルエットもきれいです。全体的に作りがしっかりしているので大満足。
●気になる点
収納ポーチが小さいのか、ジャケットとパンツを一緒に収納するのに気合がいります。パンツだけでポーチ状になるので別々に収納するのが正解なのでしょうか。
欲をいえば袖に余裕がありバタつくので調整ベルトなどあればいいかな。これはデザインを重視した結果だと思うのでしかたないですね。
着用イメージ
肌寒い時や、ちょっとした雨が不安なときなど気軽に着れるのがいいです。
靴の雨対策も大事
手袋は最悪ガマンすれば何とかなりますが、靴が濡れると少し厄介ですよね。初めから防水性のあるバイクシューズもありますが、そうでない場合はかぶせるタイプのレインブーツカバーがあります。もちろんシューズにも使用可能です。
履くのに少しコツがいるので、事前に練習しておくことをオススメします。無理に履くと破れます!
バックパックにはレインカバーがあるよ
防水機能のあるバックパックを選んでいても不安は残りますよね。そこでレインカバーを準備しておけば安心。私はたいていカメラが入っているのでレインウェアは持っていなくてもレインカバーは必ず持参しています。
連泊の場合は愛車の雨対策も忘れずに
旅先で愛車だけ雨に打たれるのもかわいそうなので防水シートがあるといいですね。今までは旅先であわててブルーシートを購入していましたが、使わなくなったコンパクトなタープとロープを使用すればいいことに気づきました。マフラーが冷え切ってから掛けないと溶けるので注意。
最後に お気に入りのアイテムで気分を上げよう
バイクに乗っていると避けることができない雨の中の走行。雨に濡れると体温を奪われ体調を崩してしまうことも。無理せず走行を延期にするかレインウェアを着用しましょう。靴や荷物への対策も忘れずに!
雨の日、どうしてもバイクで走らないといけない日。気分が落ち込んでしまいますが、このレインウェアで気分を上げて楽しみましょう!もし、「ちょっと違うなー」と感じた場合は、レインウェアの探し方を参考にお気に入りのアイテムを探してみてはいかがでしょうか。
ではまた!
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