- 急にバイクが調子悪くなった経験がある
- 日常点検に興味がある
- 簡単にできる点検方法を教えて!
ツーリング中、バイクに異常を感じ「もっと早く気づけばよかった」と後悔するライダーさんも多いです。消耗品の交換タイミングを逃すと、必要以上に修理費がかかってしまいます。維持費だけでも高いのに、無駄な出費は避けたい!
そこでこの記事では、ツーリング前に簡単にできるバイクの日常点検の方法と注意することをまとめました。点検といっても、慣れれば5分で完了します。

トラブルを未然に防げるので、ツーリング前の習慣として取り入れてみませんか?
日常点検の必要性とは?

「日常点検」って文字で見るとチョットめんどくさそうですよね。「法律で実施が義務付けられている」っていわれると余計に構えてしまいます。
でも、そんな難しいことではないんです。慣れれば5分とかかりません!
たったの5分で事故や故障を予防できるのなら、やっておいた方がいい気がしませんか?

国土交通省のウェブサイトには「走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に点検」と書かれておる。言ってみれば「乗る前に必ずしなさい!」ってわけではなく「ほったらかしにせず、気になったときにしましょうね」って感じじゃの。
事前にササッと点検し、安心安全にツーリングへ出かけよう!
日常点検の方法
日常点検では「ネンオシャチエブクトウバシメ」という有名な合言葉もありますが、今回はNUDA900Rのマニュアルにそって進めていきます。

ガソリンとエンジンオイル量の点検
まずは、ガソリンの量を確認します。たまにガソリンメーターが故障している場合もあるので、給油口からのぞくか、バイクを揺らして点検します。NUDAはタンクがシート下なので音で判断。
次に、エンジンオイルの点検。エンジンオイル量の点検は「車体をまっすぐにする」「暖気する」のが鉄則ですが、暖気は日常点検ではしなくても大丈夫です。
サイドスタンドしかないバイクは、手で支えるか、サイドスタンドに何か板を敷く、もしくは壁に立てかけるなどして、極力まっすぐにしましょう。くれぐれも転倒には注意してください。
エンジンオイル量の測り方は、メーカーや車種によって様々なので注意が必要です。測り方については、取扱説明書(オーナーマニュアル)を確認しましょう。
エンジン横に窓があるタイプは、規定値内に入っているかを確認します。トリッカーはそのタイプ。窓横のマークの間に油面があれば問題なし!

NUDAとXL883Rは、オイルキャップから生えているゲージで測るタイプ。先端を拭き、元に戻すところまでは一緒ですが、NUDAはキャップを締めこまずに置くだけ、XL883Rはキャップを締めきります。そして、取り出してゲージを確認します。

濡れている部分がMINとMAXの間にあれば大丈夫!

オイルがあまりにも黒く汚れている場合は、オイル交換時期を逃しているかもしれません。エンジンオイルは3,000kmもしくは6か月で交換が推奨されています。いつ交換したか覚えていないときは、交換してしまいましょう。
自分でオイル交換できれば、いろいろなメリットがあります。オイル交換の方法は、こちらの記事で解説しています。
冷却水の点検
水冷のバイクは、リザーブタンクのメモリを見て水量を点検します。見づらい場合は裏からライトで照らしてやるとビコーンと光って見やすいですよ。
MINとMAXの間になければ補水しましょう。水道水で大丈夫です。

NUDAの補水は外装をバラさないといけません。なんてこった!

ブレーキオイル量、ブレーキパッドの点検
前と後ろのブレーキフルードの量、ブレーキパッドの厚みを点検します。油圧クラッチ装備車はクラッチ側のフルード量も忘れずに確認を。
ブレーキフルードはタンクか小窓から確認できます。

ブレーキパッドの厚みは、横からのぞき込めばなんとか見えるはず。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、ディスクローターのすぐ横にあるのがブレーキパッド。1mm以下ならすぐに交換を!乗り方にもよりますが1ツーリングもたないかも。さらに外側にも板がありますが、それはパッドの台座みたいなものです。

タイヤと空気圧の点検
溝があるか、異常はないか、空気圧は規定値入っているかを点検します。
「今日はうまく乗れてない」と感じたときは空気圧が減りがちです。空気圧の減りが多すぎる場合、パンクしている可能性も。
タイヤ表面を手で撫でて異常な変形や異物が刺さっていないか点検します。コーナーが曲がりにくい場合、片減りしているからかもしれません。
XL883Rが右コーナーでハンドルが切れ込むとカゲ美から聞き、タイヤを点検すると見事に片減りしていました。どうしようもないので、交換するしかありません。

空気圧の点検はこれがオススメ!コンパクトで誤差も少ないのでツーリング中は持ち歩いています。

チェーンの点検
チェーンは油切れしていないかと、張り具合の点検を行います。
チェーンがパサパサで油切れしているなら注油が必要です。チェーンメンテナンスについてはこちらで詳しくご紹介しています。
ー 必要なの?チェーンメンテナンスのススメ。場所を気にせず作業ができる楽々アイテムはこれだ! ー
地面側のチェーンの中心部を上下に揺さぶり、20mm程度動くのが一般的。NUDA900Rはスイングアームのガードから25~30の範囲が適正です。メーカーや車種によって測り方や規定値が違うので要注意。
チェーン調整が必要だが自信がない場合はバイクショップへ!
XL883Rなどのベルトタイプは特殊工具がいるので今回は割愛します。

スロットル、レバー、ペダルの点検
スロットル、ブレーキレバー、クラッチレバー、ブレーキペダル、チェンジペダルのガタがないか、遊びは適正か、スムーズに動くかを点検します。違和感がないかどうか程度で大丈夫です。
違和感を感じるが調整ができなそうならバイクショップへ!
バッテリーの点検
エンジンのかかり具合に異常がないか、ライトが暗くなっていないかを点検します。
セルモーターの周りが弱いな、と感じたらそのままツーリングに挑むのは危険かもしれません。
少し乗って様子を見るか、詳しい点検を行いましょう。ツーリング先でバッテリー上がりは辛いですもんね。
こちらの記事で、バッテリーの診断法をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
ー バッテリー死す!?せっかくなのでリチウムバッテリー「SHORAI」を買ってみた! ー
灯火類、警報器の点検

ヘッドライトのローとハイビーム、ブレーキランプ、忘れがちなポジションランプ(またはスモールランプ)とテールランプ、ライセンスランプ(またはナンバー灯)が点灯するかを点検します。

エンジンをかけないと光らないバイクは、始動させてから点検します。点灯の点検はのぞき込みながら操作するか、壁に反射させると楽です。
ホーンはあまり使用しないので、いつの間にかならなくなっていた、なんてこともあります。
たまにはホーンを鳴らして確認しておきましょう。
試走しての点検

実際に走ってみて、いつもと違いはないか、異様な匂いはしないかを点検します。
オイル臭かったり、甘い匂いがしている場合は何かが漏れている可能性があるので、直ちに止まってエンジン回りを見まわしてみてください。
どうしようもないなと思った場合は、無理に乗らずバイクショップに相談しましょう。
点検完了!のその前に

一通りの点検は完了ですが、今までに何かバイクに違和感はありませんでしたか?一度、前回のツーリングを思い返してみましょう。
違和感って普段と違うってことなので結構大事な感覚だと思っています。それは音だったり、振動だったり、部品のズレだったり。今日はバイクに乗れてないなーって日が続いているなら、バイクの異常を疑ってみてはいかがでしょうか。
最後に 日常点検も楽しいツーリングの準備!
お疲れさまでした!
はじめはエンジンオイルやチェーンの点検に戸惑うかもしれませんが、慣れればさくっと終わるはずです。汚れるのがイヤだなーって人は、軍手やエンジニアグローブを準備してみてはいかがでしょうか。
私が使っているエンジニアグローブはちょっと高いですが、作業の邪魔にならず丈夫で再使用もできるのでお気に入りです。

日常点検はトラブルを未然に防ぐだけでなく、バイク本体や消耗品の寿命を延ばせます。できる範囲だけでも整備をすると愛着も増しますしね。
皆さんもぜひチャレンジしてみてください。でも、手に負えそうにない整備が必要ならバイクショックに駆け込みましょう。
ではまた!
コメント