- オイル交換って自分でしたらお得?
- オイル交換くらい自分でするべき?
- メリットや注意点を教えて!
バイクのオイル交換をショップに任せるべきか、自分でやるべきか迷っていませんか?オイル交換はバイク整備の中でもハードルが低く、正しい手順さえ知っていれば初心者でも十分にチャレンジできる作業です。ただし、お得になるかは別の話。
そこでこの記事では、自分でオイル交換をするメリットや必要な道具、具体的な手順をわかりやすく解説します。さらに、「〇〇したらどうなる?」「廃油の処理方法は?」といったよくある疑問も解決します!

自力のオイル交換はこんな人にオススメです!
- 整備技術を身につけたい
- バイクへの愛着を深めたい
- 20Lのペール缶が保管できる
バイクのオイル交換を自分でやるメリットとは?

エンジンオイルの交換は、バイクの性能を維持するために欠かせないメンテナンスのひとつです。
ショップに任せるのが一般的ですが、自分で交換することで得られるメリットも多くあります。バイクのオイル交換を自分でやるメリットを3つご紹介します。
バイクの構造がわかり愛着が増す
エンジンオイルの交換は、バイクの構造がわかり愛着が増す、一石二鳥な作業です。整備を通してエンジンの構造やフィルターの位置、締め付けトルクの感覚などを自然と学べます。オイル漏れなどの異変にも気付きやすくなるので、トラブル予防に効果的です。
オイル交換はメンテナンスの第一歩に最適な作業です。オイル交換を自分で行うことで、バイクとの距離がぐっと近づきます。
トラブルを回避するためには、日常点検も大切です。こちらの記事で、ツーリング前の5分でできる点検方法を解説しています。
好きなオイルを選べる自由がある
好きなオイルを選べる自由があることが、自分でやる最大の魅力です。 バイクショップでは指定オイルしか選べなかったり、どんなオイルを使っているのか分からなかったりします。
自分でオイル交換を行うと、エンジンオイルの銘柄や粘度を自由に選べます。たとえば、エンジン性能の向上が期待できる高性能オイルや、コストバランスのいいオイルなど、好みに応じて選択が可能です。
ショップでは、基本的に決まった銘柄のオイルが使われます。こだわり派なら、粘度やブランドを自由に選べることが大きなメリットです。

実際に、高性能オイルを使用すると、エンジンの回り方やシフトフィールに違いを感じます。寿命が来ると一気に劣化するオイルもあるので、オイル選びは楽しい沼です。
自分でやると費用が安く済む
オイル交換を自分で行えば、大幅にコストを削減できます。バイクショップに依頼すると、オイル代に加えて工賃が1,500〜3,000円ほどかかります。自分でオイル交換をするとオイル代+300円くらい。
たとえば、ヤマハの名車トリッカーの場合、ショップに依頼すると4,000円ほどかかります。自分でオイル交換を行なえば、1,500円程度!
エンジンオイルは定期的に交換が必要になるため、乗れば乗るほど交換回数が増加します。よくバイクに乗るライダーさんなら、1万円以上も節約できる可能性があります。オイル交換を自分ですれば、工賃を浮かせられるのでお得です。
初心者でもできる!オイル交換の手順と必要な道具

オイル交換に必要な道具と、基本的な作業の流れをわかりやすく解説します。交換作業に挑む前に確認して、安全でスムーズに作業を進めましょう!
必要な道具一覧と揃えるポイント
エンジンオイルの交換に必要な道具とポイントは、以下のとおりです。
必要な道具 | 揃えるポイント |
メガネレンチまたはラチェットレンチ | サイズは車種によって異なる 工具セットの購入がオススメ |
廃油処理パック | 愛車のオイル容量に合わせて購入する |
ろうとやオイルジョッキ | オイル缶から直接は入れづらい |
ゴム手袋 | 手が汚れないので後が楽になる |
ウエスや新聞紙 | オイルは注意していてもこぼれる ブルーシートがあると安心 |
オイル交換に必要な道具は、ネットショップやホームセンターで簡単に揃えられます。最低限の道具なら500円もかかりません。もし、今後も整備を行う場合は、ツールセットの購入がオススメ。
安いツールセットは精度が低く、ボルトやネジ穴を壊してしまうリスクが高まります。KTCの22点組工具セットは、整備で必要になる最低限の工具が選ばれているお得なセットです。


セット内容を確認し、揃える工具の参考にするのもアリです。
エンジンオイル交換の手順
基本的なエンジンオイルの交換作業は、以下の手順で行います。
- エンジン下部の「ドレンボルト」を外して古いオイルを抜く
- フィルター交換が必要なら行う
- ドレンボルトを規定トルクで締め戻す
- オイル注入口から新しいオイルを注入する
- エンジンを始動して停止する
- オイル量とオイル漏れをチェックする
ドレンボルトを締め付ける際、規定トルクは車種によって異なります。ボルトをなめさせてしまう不安があるなら、トルクレンチの使用がオススメです。20N・mくらいから対応しているものを選びましょう。

ほとんどのバイクには、オイル漏れ防止のためにオイルドレンワッシャーが使用されています。基本的に、オイルドレンワッシャーの再使用は非推奨です。オイル交換を行う際は、新品のワッシャーも準備しましょう。

ドレンボルトを外しても、オイルドレンワッシャーがエンジン側に張り付いたままになっている場合があります。ドレンボルトを締め戻す前に忘れず確認してください。
バイクのエンジオイル交換作業は、工具と作業スペースさえあれば、誰でもできる簡単な作業です。慣れてしまえば、作業時間は20分程度で完了します。ぜひ、挑戦してみてください。
ヤマハ トリッカーのエンジンオイル&オイルフィルターの交換について、こちらでわかりやすく解説しています。
よくある疑問を解決!バイクのオイル交換Q&A
バイクのオイル交換について、よくある疑問をまとめました。
- Qオイルを交換しないとどうなる?
- A
オイル交換を怠ると、以下のようなトラブルが発生します。
- エンジン内部の摩耗
- 燃費の悪化
- 異音の発生
オイル交換をしなかった場合、エンジンの故障による高額な修理費が発生するリスク高まります。バイクのパフォーマンスを維持するためにも、定期的な交換が重要です。
- Qオイル交換前の暖気は必要?
- A
エンジンオイル交換前の暖気は不要です。暖気によってオイルを柔らかくしても、エンジン内のオイルはすべて抜けません。そして、高温になったエンジンやオイルで火傷する危険があります。
暖気の代わりに、オイルを抜く時間を長く取ったり、バイクを揺すったりすると効果的です。
- Qオイル交換をやりすぎるとどうなる?
- A
オイル交換をやりすぎたからといって、バイクに直接悪影響が出ることはありません。ただし、必要以上に交換すると、オイル代や手間がかさんでしまいます。
一般的に、3,000kmまたは6か月ごとの交換を目安に、走行距離や使用環境に合わせて調整しましょう。
- Qオイルエレメントの交換は毎回必要?
- A
オイルエレメント(オイルフィルター)を毎回交換する必要はありません。一般的に、オイル2回交換につき1回のペースが目安です。オイルエレメントの交換を怠ると、新しいオイルがすぐに汚れたり、エンジンの故障リスクが高まったりします。
愛車を長く乗り続けるために、適切なタイミングで交換するのが理想です。
- Q廃油はどうすればいい?
- A
エンジンオイルは適切な処分が求められます。排水口や土に流すのは違法行為なので絶対にNGです。一般的なオイルの処分方法は、以下があります。
- 廃油処理パックを使用して家庭ゴミとして捨てる
- ガソリンスタンドやバイク用品店に引き取ってもらう
- 廃油回収業者に依頼する
自治体によっては、家庭ゴミとして出せない場合があります。分別ガイドや公式サイトを確認しましょう。
- Qオイルの粘度や種類はどう選ぶ?
- A
オイルの粘度や種類は、取扱説明書(サービスマニュアル)に記載の推奨粘度や種類を優先しましょう。用途・走り方に合わせて粘度やオイルのグレードを選ぶ方法もあります。オイルの粘度ごとの特徴や適用例を、一部ご紹介します。
粘度 特徴・適用例 10W-30 スクーターや街乗りメインの小排気量バイク向け(燃費重視) 10W-40 一般的な中〜大型バイクに多い
街乗り〜ツーリングまで対応15W-50 ビックシングルや大排気量に多い
高温時でも粘度が保てる
夏場や高負荷走行、スポーツ走行向け5W-40 低温始動性に優れた粘度
寒冷地でも使いやすい粘度の高いオイルは、スポーツ走行時の熱ダレを防止できます。過走行車のオイル漏れやオイル消費を抑えることも可能です。一方で、始動性や燃費が低下する場合があります。
また、推奨される粘度よりも低いオイルはオススメできません。油膜切れや潤滑不足により、エンジンの故障リスクが高まります。寒冷地では始動性を向上させるために、低粘度のオイルを選ぶ場合がありますが、専門的な知識が必要です。
エンジンオイルの種類は豊富にあるため、口コミを参考にしつつ実際に使用してみましょう。何種類か使用しているうちに、きっとお気に入りのオイルが見つかるはずです。
安いのに高性能な高コスパオイル「ラブカ」を使用してみました!レビューはこちら。
自分でやった方がいい人・プロに任せた方がいい人の特徴
自分でやった方がいい人とプロに任せた方がいい人の特徴は、以下のとおりです。
- 手間を惜しまない
- バイクをいじるのが好き
- 維持費を安くしたい
- 忙しくて時間が取れない
- 整備の自信がない
- 新車の保証を気にする
オイル交換を自分でするかどうかは、ライフスタイルやスキルに応じて選ぶのがベストです。
自分でオイル交換をやると、手間がかかる一方でコストを抑えられ、経験値も得られます。 プロに依頼すれば、コストや持ち込む手間がかかりますが、正確で安心です。もし、整備ミスが起こっても補償してもらえます。
自宅に20Lのペール缶が保管できる場所があれば、さらにオイル交換のコストが抑えることが可能です。私が愛用しているラブカのエンジンオイルを例にすると、以下の価格になります。
オイル名 | 価格(定価) | 1L当たりの価格 |
LOVCA SPORT 10W-40 1L | 2,640円 | 2,640円 |
LOVCA SPORT 10W-40 4L | 7,460円 | 1,865円 |
LOVCA SPORT 10W-40 20L | 23,770円 | 1,188.5円 |
エンジンオイルは大容量を選んだ方がお得です。気になるオイルの劣化について、よくバイクに乗るライダーさんや、2台持ちのライダーさんなら心配は無用です。開封後1~2年を目安に使用すれば劣化の心配はありません。直射日光の当たらない冷暗所にて保管しましょう。
オイルの劣化を感じたらすぐに交換できるため、財布にもバイクにも優しい選択です。

高級オイルを交換時期ギリギリまで使い続けるよりも、平凡なオイルをどんどん交換したほうがパフォーマンスの維持が期待できます。
オイル交換はバイクメンテナンスの第一歩!
バイクのエンジンオイル交換は、簡単にできる整備のひとつです。必要な道具を揃え、正しい手順を覚えれば、誰でも安全に交換できます。
さらに、愛車の状態を把握できるようになり、バイクとの信頼関係も深まります。他のバイクにも応用できるので、経験していて損はありません。
初めての方でも、この記事の内容を参考に、ぜひチャレンジしてみてください!
ではまた!
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