- モペットが気になる
- LUUPを利用してみたい
- でも、交通ルールが複雑で不安!
最近よく見かけるようになった、モペットや電動キックボードなどの電動モビリティ。「歩道を走ってもいいの?」「免許って必要?」「ヘルメットは?」そんな疑問を感じたことはありませんか?
電動モビリティはとても便利で、これからもっと身近な存在になる乗り物です。だからこそ、知らないうちに違反しないよう、正しい交通ルールを知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、16歳からバイクに乗り続けてきた経験をもとに、モペットや電動キックボードなどの電動モビリティの違いをわかりやすく比較しながら、つまずきやすい交通ルールや注意点をスッキリ整理してお届けします!

「これから電動モビリティを使ってみたい」「ルールがややこしくて不安…」そんな方に向けた、バイク乗りだからこそ書ける内容です。
モペット vs 電動キックボード|交通ルールを徹底比較

モペットと電動キックボードは、コンパクトさや手軽さから混同されやすい乗り物です。しかし、交通ルールには明確な違いがあります。
特に、走行する場所などは勘違いによる違反が多いため、もっとも注意すべきポイントです。ここでは、各電動モビリティの特徴を比較表にまとめて、分かりやすく解説します。
電動モビリティの交通ルール早見表
交通ルールがややこしい電動モビリティを安全で快適に活用するために、各電動モビリティの比較表を作成しました。
電動アシスト自転車 | 電動キックボード 電動自転車 | モペット | 電動バイク | ||
---|---|---|---|---|---|
車両区分 | 自転車(軽車両) | 特例特定小型 原動機付自転車 | 特定小型 原動機付自転車 | 原動機付自転車 | 原動機付自転車 |
免許 | 不要 | 不要 | 不要 | 必要 | 必要 |
年齢制限 | なし | 16歳以上 | 16歳以上 | 16歳以上 | 16歳以上 |
ヘルメット | 努力義務 | 努力義務 | 努力義務 | 必要 | 必要 |
制限速度 | 道路標識が上限 | 6km/h | 20km/h | 30km/h | 30km/h |
歩道での走行 | 例外的に可能 | 例外的に可能 | 車道のみ | 車道のみ | 車道のみ |
自転車道 自転車専用道路 | 可能 | 可能 | 可能 | 不可 | 不可 |
右折方法 | 二段階右折 | 二段階右折 | 二段階右折 | 二段階右折 | 二段階右折 |
一方通行の逆走 | 可能 (道路標識を確認) | 可能 (道路標識を確認) | 可能 (道路標識を確認) | 不可 | 不可 |
進入禁止路の走行 | 可能 (道路標識を確認) | 可能 (道路標識を確認) | 可能 (道路標識を確認) | 不可 | 不可 |
私有地の走行 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
ナンバープレート | 不要 | 必要 | 必要 | 必要 | 必要 |
自賠責保険 | 自転車保険 | ¥6,650~ | ¥6,650~ | ¥6,910~ | ¥6,910~ |
税金 | 不要 | \2,000 | \2,000 | \2,000 | \2,000 |
保安部品 (公道走行時) | ブレーキ ヘッドライト ベル(クラクション) 後部反射器 | ブレーキ ヘッドライト ベル(クラクション) 後部反射器 ブレーキランプ ウインカー | ブレーキ ヘッドライト ベル(クラクション) 後部反射器 ブレーキランプ ウインカー | ブレーキ ヘッドライト ベル(クラクション) 後部反射器 ブレーキランプ ウインカー バックミラー | ブレーキ ヘッドライト ベル(クラクション) 後部反射器 ブレーキランプ ウインカー バックミラー |
すぐに疑問を解決したい方はこちら!
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LUUP(ループ)も6km/hモード搭載車種が登場

電動キックボードのシェアリングサービスを提供している「LUUP(ループ)」には、例外的に歩道を走ることができる「6km/hモード」が搭載された車両を導入しています。
右ハンドルに設置されたボタンを押すことによって、歩道を走行できる6km/hモードへ移行し、最高速度表示灯が点滅します。20km/hモードでは、最高速度表示灯は常時点灯しているので、どのモードで走行しているのかが、一目でわかります。
キックボードの設置場所が歩道の場合、20km/hモードのまま走り出すと違反になるため、車道まで押して出るか、6km/hモードに切り替えて走行しましょう。

警視庁の発表によると、もっとも多い交通違反は歩道走行だそうです。
モペットと電動キックボードは自賠責も税金も必要
電動モビリティは、自転車感覚で乗れる便利さが魅力ですが、法律上はバイクと同じ扱いになります。
モペットや電動キックボード、電動自転車は「原動機付自転車」に区分されるため、ナンバープレートの取得と自動車損害賠償責任保険(自賠責)に加入しなければなりません。さらに、軽自動車税として2,000円の納税義務も発生します。
また、事故時の補償は自賠責だけでは不十分です。自賠責は、相手のケガや死亡事故の最低限の補償に限られ、物損や自分のケガは対象外になります。過失割合によっては、多額の自己負担になる場合もあるため任意保険(バイク保険)の加入をおすすめします。
任意保険は、同じ補償内容でも、保険料は会社によって差があります。最短3分・無料で最大8社をまとめて比較して、ムダな出費を減らしましょう。
合法?アウト?利用するシーン別に疑問を解決!
- Q歩道を走れるのはどれ?
- A
歩道を走れるのは、自転車と電動アシスト自転車、特例特定小型原動機付自転車だけです。
特例特定小型原動機付自転車とは、最高速度を6km/hに制限できるモードを搭載した車両のことです。6km/hモードにより、例外的に歩道を走ることが認められます。ただし、基準はかなり細かく設定されています。
チナミニ仙人ちなみに、特定小型原動機付自転車の基準は、これじゃ!
- 車体の長さが190cm以下、幅60cm以下である
- モーター定格出力が0.6kW(600W)以下である
- 時速20km/hを超えない
- 最高速度表示灯が装備されている など
レンタルや購入する際は要注意じゃぞ!
つまり、歩道を走れるのは特例特定小型原動機付自転車に限られ、ほとんどのモペットや電動バイクは対象外です。
- Qモペットでペダルを漕いでいれば歩道はOK?
- A
モペットはペダル走行でも原付扱いなので、歩道走行はできません。
「人力だから大丈夫」と思いがちですが、電源を切っていても歩道走行は禁止です。一部の車両のように、公的に認められた自転車モードがある場合を除き、歩道は走れないと覚えておきましょう。
やむを得ず、歩道を通行する場合は、手前で降りて押して通りましょう。
- Qヘルメットがいらない電動モビリティってある?
- A
自転車と電動アシスト自転車、特定小型原動機付自転車はヘルメット努力義務のため、ヘルメットはいりません。
モペットや電動バイクは原付以上の扱いになるためヘルメットの着用義務があり、違反すれば取り締まりの対象になります。
ただし、努力義務であっても、安全のためにヘルメットの着用をオススメします。LUUPともコラボした「Closca(クロスカ)」のヘルメットは、コンパクトに折りたためるので気軽に持ち運べます。
- Q自転車レーン(自転車道路)はどの車両が走れる?
- A
自転車レーンを走れるのは自転車と特定小型原動機付自転車だけです。
原付区分のモペットや電動バイクは対象外なので、必ず車道を走る必要があります。電動キックボードでも、原付区分の場合は自転車レーン(自転車道路)を走れません。
勘違いを避けるために、電動モビリティを使用する際は、車両区分の確認を行いましょう。
- Q二段階右折が必要なモビリティは?
- A
原付二種原動機付自転車(50cc超または0.6kW超)以上でない限り、すべての車両で二段階右折が必要です。
もし、小回りに右折してしまうと、違反が重なって反則金が高額になってしまう可能性があるので注意が必要です。一方、原付二種原動機付自転車以上の車両なら、二段階右折の義務や最高速度の制限がなくなり、運転がスムーズになります。
快適に電動モビリティを活用するために、バイク免許の取得をオススメします。車両の選択肢が増え、通勤や買い物など日常の移動も便利です。バイク免許の取り方は、こちらの記事でチェック!
- Qモペットってどこでも駐輪していいの?
- A
モペットは、自転車駐輪場の利用や、路上駐車ができません。
モペットの車両区分は原付のため、指定されたバイク駐輪場や駐車が許可された場所に停める必要があります。違反駐車はレッカー移動や反則金の対象になるため、注意が必要です。
マンションの駐輪場についても、駐車できない場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
- Q違反したらどうなるの?
- A
違反の内容によっては、罰金や減点、免許停止になることがあります。
特に、無保険やナンバー未登録は重い処分で、事故を起こせば高額な賠償責任を負うこともあります。また、特定小型原動機付自転車の運転で、信号無視などの危険なルール違反を繰り返すと、運転者講習の受講を命じられる場合があります。講習時間は3時間、手数料は6,000円です。
カゲ太命令に従わない場合、5万円以下の罰金が科されるので、受講を命じられないよう注意しましょう。
各電動モビリティの特徴とルール、向いている人を解説
電動モビリティの特徴や注意点を整理し、どんな人に向いているかも併せて解説します。日常の移動や趣味での活用に役立つ情報をスッキリまとめました。
電動アシスト自転車|いわゆるチャリ

電動アシスト自転車は、ペダルをこぐ力をモーターが補助する仕組みで、車両区分は「自転車」。免許やナンバーは不要で、歩道や自転車専用道路も走行できます。基本的には、車道を通行しなければならないため、歩行者優先で徐行など安全配慮を心がけましょう。
最高速度は法律上制限されていませんが、モーターのアシストは2倍、もしくは時速24kmまでで、さらにスピードを出したい場合は人力まかせ。アシストが強すぎると原付扱いになるため、罰せられる場合があります。
- 通勤通学を快適にしたい
- 運動不足をほどほどに解消したい
- 法規制の少ない移動手段がいい

2026年4月1日から導入される「自転車の交通違反に対する反則金制度(青切符)」により、交通ルールがバイクに近くなるため、昔ながらの手軽さがなくなる点は注意が必要です。
電動キックボード|チャリと原付バイクのいいとこどり

特定小型原動機付自転車に該当する電動キックボードは、16歳以上であれば免許が不要で運転できる、便利なモビリティです。モードを切り替えると、自転車と同じように扱うこともできるため、歩道を走ることも可能。
ただし、路上では段差やマンホールでバランスを崩しやすく、雨天は滑りやすい点に注意しましょう。また、特定小型原動機付自転車に該当しないモビリティは、免許やヘルメットが必要になるため、購入するときは要注意です。
- 都市部で短距離移動が多い
- 新しいモビリティに興味がある
- 駐輪スペースが限られている

6km/hモードがない車両は、歩道の手前で降りて、押して歩きましょう。
むしろ、モード切替があっても、歩道は走らないほうが無難かも。
電動自転車|アシストなしの完全電動駆動

見た目は自転車に見える電動自転車は、モーターのパワーのみで走るため、ペダルの代わりにステップが付いています。交通ルールは、電動キックボードと同じで、特定小型原動機付自転車に該当するなら、免許は不要でヘルメットもかぶらなくて大丈夫。
ペダルが付いている電動モビリティはモペッドになり、原付免許が必要になります。
- 自転車よりラクに移動したい
- さりげなく電動モビリティに乗りたい
- 折りたたみや積載性を重視したい
モペット|ペダル付きの原付バイク

モペットは、ペダルが付いた小型の原動機付き自転車です。スロットルを回せばモーターで走行でき、ペダルを漕いで人力走行もできます。軽量で取り回しやすく、ガソリンを使わない静かな乗り心地が魅力です。
ただし、見た目が自転車に似ていても歩道走行は不可で、電源を切っても車両区分は変わりません。また、自転車に偽装した違法モペットが話題になっていますが、不自然な加速や動きで簡単に見破られるため、ルールを守って利用しましょう。
- バッテリー切れに不安がある
- 軽量で小回りを重視したい
- 趣味性の高いモビリティに乗りたい

電動モビリティで怖いのがバッテリー切れ。もしものときに、自転車のように漕げる点は大きな強みです。
電動バイク|ガソリンが要らないバイク

電動バイクは、バイク免許とヘルメットが必須の電動モビリティです。特定小型原動機付自転車に該当しない車両は、電動バイクを読んでよいでしょう。
免許が必須なことで、車両への制約が少なくなり、走行性能が高いモデルが多くあります。モーターの出力が0.6kWを超える電動バイクであれば、2人乗りが可能で、二段階右折も不要です。

ちなみにモーター定格出力ごとの、運転免許区分はこれじゃ!
- 0.6kW以下:原付免許
- 0.6kW超1.0kW以下:小型二輪免許
- 1.0kW超20kW以下:普通二輪免許
- 20kW超:大型二輪免許
また、道路運送車両法では、どんなにモーターがパワフルでも、250cc以下の扱いになるので、現時点では車検はありません。大型のバッテリーが搭載されたモデルが多いため、航続可能距離は長めですが、充電時間も長くなる点に注意が必要です。
- バイク感覚で乗りたい
- 中距離以上の移動が多い
- ガソリン代やメンテ代を節約したい

エンジンがないので、路面の情報がダイレクトに伝わってきます。航続可能距離を考えると、ツーリングに使うには不安がありますが、足代わりには最適。
ルールを知って快適&合法に乗りまわそう!
電動モビリティは、車両区分ごとに交通ルールが異なるため、知らないうちに違反してしまうリスクがあります。「交通ルール早見表」や「よくある疑問」をチェックして、リスクの回避に役立ててください。
今回、ご紹介した電動モビリティの特徴まとめも、あなたに合ったモビリティ選びの参考になれば嬉しいです!
電動モビリティの交通ルールは、複雑でややこしいので、この記事を読んで正しく理解して、快適で安心なモビリティライフを楽しみましょう。
ではまた!
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